CHAPTER2|SERIEA インテル
(4−4−2) ○10 ○11 ○9 ○7 ○8 ○6 ○2 ○3 ○4 ○5 ○1
メンバー表(07-08)
番号 | 選手名 | |
---|---|---|
1 | J.セザール | |
2 | マクスウェル | |
3 | サムエル | |
4 | コルトバ | |
5 | マイコン | |
6 | カンビアッソ | |
7 | キブ | |
8 | サネッティ | |
9 | スタンゴビッチ | |
10 | イブラヒモビッチ | |
11 | クルス | |
監督 | マンチーニ |
◇11カ国の集合体と最大派閥のアルゼンチン
07-08シーズン、インテルの陣容は申し分ない
・どのポジションにもスターが揃い、バックアップの実力も遜色なし
多彩な顔ぶれはこのクラブの伝統で、実に国際色が豊かである
・例えばDFの場合
コルトバ、リバス(コロンビア)
サネッティ、サムエル、ブルディッソ(アルゼンチン)
マイコン(ブラジル)
マテラッティ(イタリア)
キブ(ルーマニア)
・4つのDFポジションで、すでに5つの国籍である
チーム全体では11ヶ国の選手で構成されており、そのうちイタリア人は5人、ブラジル人も5人いる
だが、最大派閥はアルゼンチンで7人が在籍している
イタリアとアルゼンチンの関係は古く、第1回のW杯の決勝に出場していたアルゼンチン代表選手4人は、第2回のW杯ではイタリア代表としてプレーし優勝している
・当時は国籍さえ変われば、前代表歴は問われなかった
第1回大会の後、中心選手のモンティらがユベントスと契約してイタリアへ渡ったのだ
・選手の”引き抜き”を恐れたアルゼンチン協会は、ムッソリーニ政権下のイタリアで開催された第2回大会に は、1軍を送らなかった
オリウンディ(移民)=先祖の国であるイタリアへ渡ってイタリア人として活躍した選手たちのこと
・これは長くイタリアサッカーの伝統になっていく
・近年にも、多くのアルゼンチン人選手がイタリア国籍を手に入れたことで問題になったりしたが、もうずっと 昔からやっていたことなのだ
・2006年ドイツW杯で優勝したメンバーのカモラネージ
→元アルゼンチン人の”オリウンディ”だった
当然の事ながら、プレースタイルもアルゼンチンの影響が出てくる
→特徴のひとつが、「マイボールを簡単に放棄しない」ところだ
フォーメーションは4-4-2がベース
→だが、中盤をフラットに組んだりダイヤモンド型だったり、FWも1トップから3トップまで、人材が多士 済々なのでいろいろな組み合わせが可能
共通するのは個人レベルでのキープ力が抜群だということ
・スタンゴビッチやフィーゴら、誰もが安定したボールキープ力があって簡単に相手に奪われることがない
・もちろん、コレクティブな早いパスワークが主体になっているが、個人での”持ち出し”が必要な時は、それ をやれる人材に困らないのがインテルらしさにつながっている
例えば、SBとしてプレーする時ののサネッティが典型
・深い位置でボールを奪った後、彼はよくボールを前方へドリブルで持ち出していく
・これはテクニックとフィジカルコンタクトの強さがなければ出来ないプレーで、本来なら取り返されるリスク を恐れてロングボールで逃げておくところだ
だが、サネッティは自陣深くからでも簡単にボ−ルを放棄したりせず、味方にパスをつなぐか、パスコースが なければ自らドリブルでボールを持ち出していく
DFでキープできて、MFでもキープできる
・現代のサッカーでボールをキープするには技術だけに頼るのでは難しく、フィジカルコンタクトをはねのける 強さが必要だが、インテルの選手はそこも強い
・こうしたボールスキルの高さとフィジカルコンタクトの強さを兼ね備えた特徴は、アルゼンチ人に似ている
アルゼンチン人ではない選手も、なぜかアルゼンチン風なのが面白い
実力揃いのチームの中で、サネッティと並んで絶対的ともいえる存在がイブラヒモビッチである
・192センチの長身、ノーステップで強烈なシュートを打つパワフルなストライカー
・持ち味はボールテクニックだ
・スピードも突破力もあるのでカウンターアタックで生きるし、キープ力を生かしたターゲットプレーもできる
→万能型のイブラヒモビッチを軸に、スピード抜群のD.スアソや、ハンマータイプのクレスポ、クルスと 組み合わせる事も出来る
どんな局面でも中心になれる資質を持ったストライカーだ